せどり

せどりの回転率とは|在庫の回転日数の出し方と売れ残りを防ぐ見方

せどりの回転率とは、一定の期間に在庫が何回入れ替わったかを示す数字です。売上原価を平均在庫で割ると回転率になり、期間の日数を回転率で割ると、今の在庫を売り切るまでの日数(在庫回転日数)が分かります。回転が遅い在庫は、仕入れ資金が戻らず、FBAなら保管手数料もかかり続けるため、利益が出る商品でも手元のお金を減らします。

この記事では、回転率と回転日数の出し方、回転が遅いと何が起きるか、仕入れる前と仕入れたあとの在庫の見方を順に説明します。

回転率と回転日数の計算方法

在庫回転率とは、ある期間に売れた商品の仕入れ値の合計が、その期間に平均して抱えていた在庫の何倍だったかを表す数字です。計算は次の3段階です。

  1. 平均在庫を出す: 期間のはじめと終わりの在庫を、仕入れ値で合計して2で割ります。
  2. 回転率を出す: 期間中に売れた商品の仕入れ値の合計(売上原価)を、平均在庫で割ります。
  3. 回転日数を出す: 期間の日数を、回転率で割ります。

計算例:在庫回転日数の出し方。30日間の売上原価6万円を平均在庫12万円で割ると回転率は0.5回、30日を0.5回で割ると回転日数は60日

図の計算例では、30日間の回転率が0.5回、回転日数が60日です。同じ売れ方が続くなら、いま抱えている在庫を売り切るのに約60日かかる、という意味になります。

金額は販売価格ではなく、仕入れ値でそろえて数えます。在庫を販売価格で数え、売上原価を仕入れ値で数えると、割り算の分母と分子の基準がずれて、回転を実際より遅く見誤ります。

商品ごとに見るときは、もっと簡単に出せます。たとえば同じ商品を5個仕入れて、最初の30日で2個売れたなら、1日あたりの販売は2÷30個です。残りの3個を売り切るには、3÷(2÷30)=45日かかる見込みになります。

回転が遅いと何が起きるか

回転が遅い在庫は、帳簿の上では利益が出る予定でも、次の3つの形で手元のお金を減らします。

起きること内容
資金が戻らない仕入れに使ったお金は、売れるまで在庫のまま止まる。次の仕入れに回せない
保管の費用がかかるFBAでは、保管している体積と日数に応じて在庫保管手数料がかかり続ける
値下がりの影響を受ける売れるまでの間に出品者が増えると、売るときの価格が下がる

FBAの在庫保管手数料は、2026年10月30日にAmazon出品サービスの料金ページで確認した内容では、服&ファッション小物、シューズ&バッグを除くカテゴリーの小型・標準サイズで、1,000cm³あたり月額5.676円(1月〜9月)、10.087円(10月〜12月)です。

計算例として、梱包後の体積が6,000cm³(30×20×10cm)の商品なら、1点あたり月額で約34円(1月〜9月)、約61円(10月〜12月)になります。1点では小さく見えても、売れずに何か月も置く在庫が多いほど、合計は利益を削ります。

同じページには、保管期間が365日を超えた在庫には長期在庫保管手数料が追加でかかると書かれています。2026年の手数料改定の内容はせどりのAmazon手数料の計算方法にまとめています。

仕入れる前に回転を見積もる

仕入れる前の商品には、自分の販売記録がありません。そのため回転は見積もりになります。次の順に考えます。

  1. 売れ行きを推移で確かめる: ランキングが継続して動いているかを、3か月程度の推移で見ます。順位の上下動を販売数として数えることはできないため、売れているかどうかの判断材料として使います。読み方はせどりの価格・ランキング推移の読み方で解説しています。
  2. 自分に回ってくる分を考える: 同じ商品の出品者が多いほど、売れた分が自分の在庫から出る割合は下がります。出品者が増えている商品は、回転がさらに遅くなる前提で考えます。
  3. 売れるまでの日数を長めに置く: 見積もりは外れる前提で、保管手数料も含めて利益を計算します。
  4. 仕入れる個数を絞る: 見積もりに自信が無い商品は、まず少ない個数で仕入れ、実際の売れ方を見てから追加します。

回転の速さだけで決めないことも大切です。回転が速くても、手数料を引いた利益がほとんど残らない商品は、作業の量に見合いません。回転と利益の両方を見て決めます。

仕入れたあとの在庫の見方

仕入れたあとは、見積もりではなく自分の販売記録で回転を確かめられます。

  1. 決まった間隔で在庫を一覧する: 月に1回など日を決めて、商品ごとに仕入れた日、仕入れ値、残りの個数を並べます。
  2. 仕入れてからの日数を出す: 仕入れた日から何日たったかを商品ごとに出し、日数の長い順に並べます。
  3. 自分の基準を超えた商品を見直す: あらかじめ決めた日数を超えても売れていない商品は、価格が相場から離れていないか、出品者が増えていないかを確かめ、価格の見直しなどを検討します。
  4. 全体の回転日数を記録する: 前の章の計算で、毎月の回転日数を出して残します。数字が伸びてきたら、仕入れる量を控える合図になります。

基準にする日数に、全員に共通する正解はありません。仕入れ資金がいつまでに戻れば次の仕入れができるかから、自分で決めます。

仕入れの記録をそろえておく

回転率の計算は、仕入れ値・仕入れた日・個数の記録がそろっていれば、表計算で続けられます。App Storeで配信中のiPhoneアプリ「セラーレンズ」は、スキャンした商品を仕入れリストに追加でき、仕入れデータをCSVで書き出せます。店頭での仕入れ判断の流れはセラーレンズで紹介しています。

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